
ローヤルゼリーとデセン酸
ローヤルゼリーは、蜜蜂のなかでも特に女王蜂だけが食べる事ができる食事で、アミノ酸(必須アミノ酸)、ビタミン類、ミネラルをたいへんバランスよく含んだ自然食品です。
さらに、ローヤルゼリーにしか含まれないデセン酸(10-ハイドロキシ-δ-2デセン酸)という成分には、さまざまな働きがあります。
このローヤルゼリー特有の成分であるデセン酸は脂肪酸の一種で、この含有率がローヤルゼリーの品質の目安ともいわれています。
デセン酸は、自律神経失調症や更年期障害に有効とされ、皮脂分泌を促し、肌荒れの改善作用をもつといわれている。また、ガンの増殖を抑制する成分としての調査も行われており現在注目されている成分です。
デセン酸には様々な働きがありますが、そのうちの主なものは次のようになります。
- 血糖値を下げるインスリン様作用
- ガン抑制の抗腫瘍作用
- 皮脂分泌抑制作用
- 血中のコレステロール低下作用
- 女性ホルモン同様の働き
上記の作用は、デセン酸が人の体内でエストロゲン受容体と結合することにより作用すると考えられています。その結果、更年期障害や自律神経失調症、骨粗しょう症の改善や肌荒れの改善にも効果を発揮するとされています。
さらに、デセン酸には、抗ガン作用、血圧正常化作用、抗菌作用などがあるため、プロポリスと同じように「天然の抗生物質」ともよばれています。
アピシンも注目物質

蜜蜂の幼虫はローヤルゼリーを食べることにより、なんと24時間で体が数倍になるという驚異的なスピードで、女王バチへと成長していくのだそうです。
長い間、ローヤルゼリーの中のどの成分がそうさせているのかがなかなか解明できず、いつしか「R物質」と呼ばれるようになりその研究は世界中で行われてきました。
研究の過程で、デセン酸というローヤルゼリー特有の成分が、この驚異の力をもたらす「R物質」ではないかといわれていました。
デセン酸とは、今までに記述したように、抗ガン作用、静菌作用など様々な作用を持つを持つ脂肪酸のことです。
そして、ローヤルゼリーの品質を評価するためにデセン酸の含有率が基準になっていました。つまり、デセン酸が多く含まれていればいるほど、高品質なローヤルゼリーだと評価されてきたわけです。
しかし現在、このデセン酸は人為的にローヤルゼリーに添加できるため、質の悪いローヤルゼリーに、デセン酸を人為的に加えて、高級ローヤルゼリーに見せかけようとする行為が横行してしまいました。そのため、「デセン酸だけではは品質評価基準とはなりえない」という考え方が広がってきています。
そんな状況を反映したからなのか、最新の研究によると、ローヤルゼリーの中の「アピシン」という成分が女王バチの成長に大きく関わっていることが解ってきました。「R物質」とはこのアピシンである可能性が高いとい考えられるようになり、ローヤルゼリーの品質を決定するのは、このアピシンの含有量であるとさえいわれるようになってきています。
アピシンの働き
ローヤルゼリーに含まれる成分であるアピシンが、女王バチの成長に大きく関わっていることが明らかになっています。このことから、ローヤルゼリーの品質、効果の高さは、このアピシンの含有量が決め手になっていると考えられているのです。 アピシンの特徴は
- アピシンは、特殊たんぱくの一種。
- ローヤルゼリーにとても多く含まれていることから、ミツバチの学名「アピス・メリフェラ」にちなみ、アピシンと呼ばれています。
- 「細胞増殖を促進する作用」「細胞生命力を維持する作用」があることがわかっていて、別名「長寿タンパク」とも呼ばれています。
- さらには、ガンを含めた悪性の腫瘍に対して「抗腫瘍効果」があることがわかってきました。
デセン酸とともにアピシンがローヤルゼリー選択の基準に…
今まではデセン酸の含有量でローヤルゼリーの品質を見極めてきましたが、今後はデセン酸とともにアピシンの含有量をチェックして購入しましょう。
「アピシンを多く含むもの」こそが高品質のローヤルゼリーを選ぶ事になるのかもしれませんね。